相対的絶対音感「当教室が相対音感に拘る理由」
(絶対音感の必要性??)


☆絶対音感について☆   ☆絶対音感の必要性☆   ☆聴こえない絶対音感☆   ☆計算式に聴こえる耳☆   ☆音楽の質と心☆   


絶対音感は絶対に必要なのか


絶対音感の欠点

過去に私が「絶対音感を持っている事」で
大変ショックを受けた時の事をお話します。
それは私がヤマハの指導グレード3級を受けた時の話です。
実は私、4度目でやっと合格したのでした。
1度目は全体の点数があとわずかのところで不合格。
2度目は点数の悪かったものだけ受ければいいのですが、
ここではあえて 自信のあるものを受けようと想い、
それが大きな大きな間違いでした。
3度目は。。その自信のあるものの屈辱を果たそうと受けたのですが、
3度目の正直で受けてまた落ちて。
最後の4度目では、自信うんぬんはもう捨て切って、
改めた気持ちで受けに行って、ようやく合格したのでした。



「倍音」のない音の世界

最初の試験で、一番点数の低かった「混声合唱編成」を、
もっと上の点数狙って受けても良かったのかも知れないけど、
ここでは一番自信のあるものを。。。もっと高い点数で、、、と。。。
1番自信のあった「はず」の聴音。
絶対音感保持者が「得意」とするはずの分野である「聴音」。
2度目はこの試験を受けたのです。
ここへ来て、がくっと崩れました。

この聴音は、8〜12小節で、メロディーとベースと、コードネームを書き取るもの。
なんだけど、なぜかヤマハのこの試験は音源がエレクトーン。
なので、右手のメロと左手の和音と、足のベースで出来てる曲です。
メロディーは普通に分かりました。
そしてそのメロに合ったコードネームも書のですが、、それも出来ました。
1番問題だったのは、ベース。バスの音域です。
私はおそらく、1オクターヴ上で音を書いてしまったと想います。。。
ピアノの聴音でもそうですが、やはり音が「高い方の音」というのは
普通に聴いても聴きやすいものです。
逆に低音は非常に聴き取りにくい。
さらに、ピアノという楽器には無い「電子の音」
「倍音」のない音がこんなにも聴き取りにくいなんて。。
はじめてでした。
絶対音感は、平均率で調律された楽器、ピアノで訓練する事が多い中、
普段聴き慣れないエレクトーンで音を聴き取るのは、
非常に困難な事だったのでした。



聴こえない絶対音感

でも、4級の試験でも、1番最初に3級を受けた時にも、そんなに感じなかったことでした。
それなのに、なぜか今回はベースの音が聴こえて来ない。。。。
いや、実際には聴こえてはいるんです。
何の音を弾いているのかは分かるのです。なのに、音域が。。
まったくと言って言いほど、分からなかったのです。
この音はピアノの鍵盤で どのあたりの低さの音?
それが まったく分からない。。。(汗)
全部で7回演奏されるのに、最後まで分かりませんでした。
音は合っているだろうけど。。。。
これが屈辱の2度目の試験。

3度目では、絶対挽回してやる!くらいの勢いで臨みました。
ところが、またしても分からない!
7回聴いてもまだ焦ってる人は、私くらいだったのではないでしょうか。。

ここまで聴こえないと、もうある程度勉強していかないとダメですね。
その当時グレードを師事いただいていたT先生に相談して、
教室の玄関にあったエレクトーンを試奏させてもらったのです。
そこで、ベースの音をとにかく何度も何度も確認して。
そして4度目の試験当日。
落ち着いて、今度は大丈夫、と言い聞かせながら臨みました。が、
いざ聴いてみるとやっぱり分からない!
でも今回は冷静でいられました。
そういえば、以前私ったらエレクトーンを少しやってたのです。。。
それを急に想い出して(早く想い出そうよという感じですが)
自分がこの曲をエレクトーンで弾いているのだ!と想像してみました。すると、エレクトーンのベースで自分が最初に書いたこの音域はあり得ない!
と確信した私は、試験時間残りあと数分のところで、オクターヴ下に書き直したのです。。
そう、またしても私はオクターブ間違えて書こうとしていたのでした。
そして、やっと合格。

でも、正直、「聴こえない」と感じたのははじめてでした。
分からないのです。本当に。。。
絶対音感は、すべての音が聴こえる訳ではないんですね。
もちろん分かる人には分かるでしょうけど。。
絶対音感は完璧なもの、と 想われがちなんですが。
決して完璧ではありません。
この欠点に気が付いた時。
自分の耳を。。。本当に捨てたくなりました。



音楽を「心」で感じたい♪

しかし、その「壁」にぶつかった時、その壁を崩そうとする自分がいた事は、
今想えば本当に良かったと改めて実感します。
私がその壁を崩そうと決められるまでには、さまざまな事があり、
さまざまな周囲の教えと支えがあり、
それを受け入れる柔軟な心がなければ、とても受け入れられるものではありませんでした。
この「心」とは本当の意味で「人間の感情」そのものであり、
一言ではとても説明しきれるものでも、科学的に証明出来るものでもありません。
次は、この「心」について、お話したいと想います。

(絶対音感の欠点その(3)に続く)

















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